出展のみどころ |
再生可能エネルギーの利用率を高めていくことは、私たち人類の目の前に突きつけられている最大の課題であると言ってもよい。しかし、残念なことに、そのハードルは非常に高く、遅々とした現状に焦りを感じざるを得ない。エネルギー密度の低いものに対する取り組みは、これまでとは根本的に異なる視点が必要なのかもしれない。そこで私たちは、スローフードやスローライフに通じる生産方式を敢えて選択することにより、バイオマスエネルギー生産でもっとも重要な「規模感」と「プラス経済収支」の課題を乗り越えようとしている。一つの革新的なコア技術を中心に新しい産業が生まれ広がっていくパターンに慣れてしまっているが、既存技術の組み合わせから大目的を達成するためのグランドデザインを先に描き、そこから補うべきパートを明らかにしていく、という取り組み方が功を奏することもあろう。私たちの描くグランドデザインは、沙漠海岸付近に海洋深層水を汲み上げ、棚田状の水田で高度好塩性藻類を培養する。ダウンストリームに必要となるエネルギー(電力・温度調整)は沙漠に豊富に存在する自然エネルギーあるいは、自給生産で賄う、というものである。バイオマス燃料油生産をメインストリームに、「発酵工業」「植物工場」「陸上養殖」を集積させ、シリコンバレーならぬ、バイオマスショアーを沙漠に造ることを提案している。 |