出展のみどころ |
ユーグレナ・ボツリオコッカス・ナンノクロロプシス等の微細藻類は水中で育ち、収穫時に多量の水を含むので、そのまま燃料に使えない。燃料にするには、乾燥による水分蒸発、微細藻類の細胞破壊、メタノールやクロロホルム等の有毒薬品による抽出が必要なので、微細藻類が光合成で固定した有機物の熱量よりも、多くのエネルギーを収穫工程で投入している。つまり、エネルギー収支はマイナスであり、微細藻類をバイオ燃料にすると、逆に二酸化炭素を排出する。この問題を解決するため、無毒で安価な国産人造燃料DMEを溶媒に用いた新たな抽出法を開発した。本手法では、収穫直後の水分90%のペースト状の微細藻類から、細胞破壊処理を施さずにオイルを直接抽出できる。また、DMEは50℃の太陽熱温水等で蒸発させ、オイルから分離できる。DME蒸気は20℃の海水等で再び液体に戻すことができる。つまり、乾燥・細胞破壊・抽出工程を、太陽熱温水と海水のエネルギーだけで実現可能になる。 |